babillion’s blog

地球村人です。プロの翻訳者ではないが、趣味で文章を翻訳したり、気ままに感想文を書いたりします。コメント大歓迎です。よろしくお願い致します。

中国小説『孺子帝』

『孺子帝』第二巻完了にあたり、一旦停止して9月あたりより更新再開予定

約二年に渡り『孺子帝』の和訳を毎週欠かさず更新してきました。一週間以上開けようとしているのは初めてです。仕方がないとはいえ、残念でなりません。翻訳の門外漢ですので、効率が悪く、恐らくプロよりずっと時間がかかっています。最近、仕事と家庭のこ…

山を見て登りたいと思ったら、縁のある人

中国語の抛磚引玉(ほうせんいんぎょく)にあたる日本語を探してみたら、間違った解釈をした辞書もあったので、メモせずいられない。 ------まず正しい辞書から引用------https://www.weblio.jp/wkpja/content/%E6%8A%9B%E7%A3%9A%E5%BC%95%E7%8E%89_%E6%8A%…

『孺子帝』100章台にあたり

近況ノートは久しぶりですね。 《孺子帝》を和訳して一年以上経ち、ついに100章台にたどり着きました。新しい節目で本来いろいろ書きたかったが、最近新しい仕事が始まって結構忙しなり、疲れでついつい書く気がそがれてしまいました。まだまだ先が長いので…

『孺子帝』「第七十六章 押掛ける老婆」感想

前の章では東海王が久しぶりに登場すると思ったら、今度は崔家から怒った婆ちゃんが押しかけてきました!崔家はお笑いの人材が輩出する貴族ですね。他にもいるのですか?「勝ちゃん」あたりが見込みがありそうかな?それは今後のお楽しみです。 それにしても…

『孺子帝』「第六十八章 書斎」を更新

今後しばらくは週一回の更新にします。この作品の翻訳を本職にできれば週三でも行けるのですが、さすがにできないので、家庭事情と相談しながら、できるだけに更新していきたいと思います。 では、『孺子帝』引き続きよろしくお願い致します。

『孺子帝』67章、倦侯屋敷の「五進」「垂花門」とは?

第二巻「倦侯」スタートです。今後ともよろしくお願いいたします。 今のところ、庶民の住処は基本登場せず、あるのは皇宮か、地位の高い者の大きな屋敷ですので、下記サイトから、雰囲気とイメージを掴んでいただければと思います。https://chinastyle.jp/sh…

『孺子帝』「第六十六章 追放される者(第一巻完了)」雑談

66は中国では「順調」を意味する縁起のいい数字です。ちょうど『孺子帝』第六十六章が第一巻の最終章で、年末の最終日に更新できたのもまったくの偶然で、いい縁起を呼んでくれるといいですね。とにかく、2021年にはよりいい年になりますよう願いましょう。…

『孺子帝』「第五十七章 臥虎蔵龍」のメモと雑談

例のごとく、タイトルで少し悩みました。タイトルの「臥虎蔵龍」はここでは「隠れた人材」ですが、そのまま「隠れた人材」にするとどうもしっくりこないのでやめました。 垂花門《すいかもん》作中の屋敷は基本「四合院」の構造しています。垂花門は二番目の…

『孺子帝』「第五十六章 読史の怒り」の雑談

翻訳の途中、タイトルを「歴史を読む者の怒り」にしてみたのですが、結局、原作のタイトルを直訳した物に戻し、その方が適切と思いました。直訳の「読史の怒り」だと一見して何?と思うでしょうが、内容を読めば、理解するのに難しくないはずです。疑問の提…

『孺子帝』「第五十五章 膠着」メモ

本章の最後のところ、歩蘅如は淳于梟のことを「淳于師」と呼びました。私も最初は一瞬あれ?と思ったが、すぐに気づきました。「淳于梟」の苗字は「淳于」で、「淳」ではありません。ご存じかもしれませんが、中国人の苗字には、二文字やそれ以上の復姓があ…

『孺子帝』「第五十四章 気運」感想

東海王は面白いキャラですね。聡明でありながらバカで、可哀そうでありながら自業自得ですが。彼が出ると、面白さがぐんと上がります。陰謀の渦巻く中、いつも笑いをもたらしてくれる、ありがたい存在です。今後もいろいろ活躍してくれることを期待しましょ…

『孺子帝』第五十三章 慈順宮囚徒 メモと感想

太后が発した命令書は「懿旨《いし》」というのが正しい。今までは、「令旨《りょうじ》」としたのが間違いでした。前は日本語辞書だけを調べて、令旨でもいいと理解が曖昧だったのですが、今回は中国語の辞書を調べたら、懿旨の方が正確だと分かった。今ま…

『孺子帝』「第四十七章 追跡」感想

いいや、感想を書くのが久しぶりな感じですが、毎日、苦労しながら、楽しく翻訳をやっています。 第一巻の総タイトルは「皇宮」ですので、舞台は基本皇宮です。いよいよ47章がそうであるように、ほんの少しですが、別の舞台も出て、新鮮感を感じて頂いたでは…

『孺子帝』「第四十七章 追跡」メモ(微妙にタイトル違うことに気づいた?)

『孺子帝』「第四十七章 追跡」メモ(微妙にタイトル違うことに気づいた?)文脈で分かると思いますが、今回はメモしてみます。 けん‐れい【県令】1 昔の中国で、県の長官。2 明治4年(1871)廃藩置県によって県に置かれた長官の呼び名。明治19年(1886)…

『孺子帝』「第四十章 返信」の雑談と問題、20万字達成記念

「名正しからざれば則(すなわ)ち言(げん)順(したが)わず、言順わざれば則ち事成らず」という孔子の『論語』からの一文がありました。検索したところ、出所を詳しく説明しているページがあったので、リンク先を貼っておきます。ご参考にどうぞ。https://blog.…

『孺子帝』37、38、39章の問題集?

37章:後宮にも招き入れられた羅煥章が講義するのに、なぜ簾《すだれ》を隔てて学問を授ける必要があったのか? 38章:「張養浩は宦官に顔を見られないように足を抱えて頭を垂れて、顔を足に埋めるようにしていた。」本章最後の部分に上記描写がありますが、…

『孺子帝』「第三十五章 侍従の争い」の雑談

前章から「望気の士」という言葉が出て、この章でようやく少し説明が入りました。なぞなぞがまた増えましたね。今の時代ではそんな迷信を誰が信じるかと思う人が大多数かもしれないが、千年前では結構存在感のあるものだと捉えてください。 「質子《人質》」…

『孺子帝』「第二十九章 迫る大婚」の雑談

皇太妃が脅しに来ましたね。とても興味深い論説もありました。例えば「陛下や太后がどのようなお方であろうと、いずれも重要なことではなく、筆で書き下ろした文字に、あなたが何者であるかを物語ります。いったん世間に知らしめられてしまえば、それを変え…

『孺子帝』「第二十六章 呼吸」の雑談

この章をアップする前に、チェックのためもう一度読み返すのだが、何度読み返してもそうであったように、今回も読んでいると夫婦の道に窮地に追い詰められた韓孺子の様子は可笑しくて、思わず笑ってしまいました。本人の立場からだと、大真面目に身の危険を…

『孺子帝』「第二十四章 変わらない年号」の訳者の独り言かな?

この章の最後に、「功成弗居、夫唯弗居、是以不去」という一文があって、日本語訳文を《功を成しても留まらずこそ成し続ける》とルビで付けましたが、直訳するならもっと長くなるので、できるだけ簡潔にしました。引用元に興味のある人は原文で調べてみると…

『孺子帝』「第二十三章 武帝と皇孫」の感想文と問題集?

楊奉の名言がまた炸裂しましたね。「陛下が覚えておいていただきたいのはただひとつ。陛下は利己的であってもいいのですが、利己心には最低のラインがあります。それは、他人が利己的でないと思ってはならないことです。陛下が自分の欲を顧みて天下人のこと…

『孺子帝』「第二十二章 真偽」の感想文と問題集?

韓孺子が二度目の勤政殿入りです。若い皇帝がついに初めて太后と対面しましたね。宦官と大臣の人数の違い、大臣が皇帝に対する姿勢、太后は大臣の目の前で親子の関係をアピールしようとする様子、大臣の疑惑を含む視線、大臣の口論で分かる朝廷内の対立、太…

『孺子帝』「第二十一章 敗戦」の感想文と問題集?

ほとんどの人は中二病的な時代があったと思います。本文の韓孺子も武術に期待して、すごい武術を身に着けたら、無力だった自分の夢を実現できるではないかと思ったが、武術の達人に真実を告げられ、数分もしない内に夢が覚めることになりましたね。『孺子帝…

『孺子帝』10万字目標達成記念

今日の昼、最新の第二十章を公開して、十万字を超えました。 思い返せば、かなり頑張りました。特に翻訳を始めた最初の頃、分からないことや、判断に迷う場面がとても多く、20歳若かったら続けられなかったかもしれません。さすがに40台にもなれば、一旦目標…

第十八章のタイトル「太祖往事」、つまり「太祖の昔話」

「往事」にすべきか、「昔話」にすべきか、しばらく迷っていたが、やはり「往事」にしました。中国語の原文も「往事」だったし、なんとなく「往事」の方がいいと思います。「昔話」はより頻繁に使われる言葉でしょうが、「往事」別にそれほど見かけない言葉…

及冠《きゅうかん》という言葉の意味が分かりますか

カクヨムにて、翻訳更新中の中国小説『孺子帝』の「近況ノート」というところに書いた内容だが、どうもあまり読まれないらしいので、ここにも転載しておきます。 ———————— 読者が辞書を引く前に、「及冠《きゅうかん》」という言葉の意味が分かるかどうかに…

カクヨムにて、中国長編架空歴史小説『孺子帝』の日本語版翻訳絶賛公開中

タイトルが長くなったが、現在主な活動をしていることです。 作品について 『孺子帝』は中国発の中華大陸を舞台にした架空歴史小説です。著者は「氷臨神下」。中国の大手オンライン小説サイト——『起点中文網』にて2016年から2017年まで連載し、すでに完結し…